2019年に受賞したプランと企業をご紹介いたします。
大賞
コオロギが世界を救う!持続可能な循環型タンパク質生産システム
株式会社グリラス
将来想定される食糧危機にフォーカスした徳島大学発ベンチャー。
現在、一般的に食用とされている家畜の飼育には大量の穀類が必要で、畜産そのものが地球環境に与える影響も少なくない。そこで新たな安定的タンパク質源としてコオロギの利用に着眼。
①自動化による生産性の向上 ②食用への心理的抵抗の払拭 ③機能性・安全性に関する情報の取得を実現し、世界市場を狙う。
この3点を視野に単に栄養源としてだけではなく、香りや食感の面からも“おいしさ”にこだわった加工品の開発を目指すプラン。
優秀賞
超音波を用いた気密容器漏れ位置検出装置の開発・販売
中道鉄工株式会社
自動車部品検査の精度をあげる装置の開発・販売プラン。
ガソリンタンク・アルミホイール・マフラー等の部品は、製造時に全数検査が義務付けられている。しかし現状では目視検査が主流で、検査官によって判定結果にバラつきがあり、誤判断も多発している。
この装置では、医療や魚群探査等の分野で多く活用されている超音波を採用することで、ピンホールや微少なヒビ等の不良を可視化することに成功した。従来の検査オペレーションを変更することなく、高精度の判定を実現した装置の市場拡大を目指すプラン。
優秀賞
ロボット総合事業:ビジネス・技術・ブランド
ワイ・システムズ国際株式会社
http://www.ysystems-kokusai.jp/ja/
高性能でありながら、低コストのロボットアームの関節部を可動させるアクチュエーター(装置)を開発。
現在、高性能化が進み、高額となっている産業用ロボット市場への参入を目指し、高い性能を保ちながらも安価な価格設定が求められる家庭用ロボットの開発や将来のクリエイターを育てる教育現場への寄与を目指す。
部門賞
動物愛護賞
日本で初めて、プライベートルームを備えた老化・病気による寝たきりや、治療・投薬・排泄・食事介助が必要なペット向け介護施設
ペット介護ステーション ジュエル
医療や栄養などの改善でペットの寿命は伸びている。そのため介護の必要なペットや高齢ペットが増えており、その預け先の不足が全国で深刻化している。このプランでは四国で初めて、ペット向けの一時預かり介護施設をビジネス化し、飼い主の負担軽減を目指す。
味覚技術賞
新形態ダブルパック商品化に向けた取組み
大崎食品工業株式会社
http://wwwa.pikara.ne.jp/bamboo906/
液体調味料の製造を得意とする同社の強みを活かしたプラン。
液体調味料は単一商品をパックした商品が主流だが、このプランでは2つの調味液をセパレート充填することに成功した。2種類の調味料を食べる直前に調合することが可能で、味・風味の劣化を防ぐだけで無く、品質保持期間の延長も実現。また容器の開発により、片手で開封し、同時に取り出しが可能であり、味、利便性ともにメリットを持つ商品開発に成功した。